エドノミーラジオは、「江戸時代のように自然の循環の中で、無理なく豊かに暮らす知恵を、現代の経済や社会に活かす」ことをテーマとしたラジオ番組。入門編の配信が開始しました。
「エドノミー」の語源と発想
番組名でもある「エドノミー」は、「江戸(エド)時代」と「エコノミー(経済)」を掛け合わせた造語です。江戸時代に実践されていた循環型社会をヒントに、現代の課題に向き合う新しい視点を提案するコンセプトとして生まれました。
番組パーソナリティの北林功氏は、サーキュラーエコノミー(循環型経済)の研究を通じて、江戸の社会に世界的にもまれな“経済・文化・循環”の三要素が高度に共存していたことに気づいたと語ります。
ぜひ、エドノミー入門編、お聞きください!
(番組へのリンクは記事の後半にあります。)
🔍 今回の見どころ(聞きどころ)
- 着物に宿る「使い切る文化」
- 江戸時代の着物は、37cm幅の反物を基本とした合理的なデザイン。
- 布を無駄なく裁断・縫製できる構造となっており、使い終わった着物は、解いて雑巾や布団へ、さらに灰になって肥料としても活用された。
- デザインの段階から“循環”が組み込まれた仕組みだった。
- 「トイレ」は経済資源だった?
- 江戸時代の都市部では、糞尿が「下肥(しもごえ)」として農村に売られ、田畑の肥料に使われていた。
- 農村からは米や野菜が供給され、都市と農村の間で静脈産業の循環が成り立っていた。
- 現代では分断されがちな都市と農村が、密接に補完し合っている。
- 入会地にみる“共存”の知恵
- 入会地(いりあいち)とは、村人たちが共同で管理し、持続的に利用していた山や野草地のこと。
- 誰かが独占するのではなく、理性的な共存が大前提。
- 放置すれば自然に戻ってしまう里山を、人の手で手入れしながら維持する。そんな“人と自然の中間領域”が今、見直されている。
- 地域コミュニティと助け合いの文化
- 江戸時代の暮らしには、地域ぐるみの協働が不可欠。
- 茅葺き屋根の修繕や田植え、子育てやお祭りも、強制的な共同作業が前提。時には衝突しながらも、「嫌いだけど排除しない」という寛容さがコミュニティを維持していた。
- “村八分”ですら、火事と葬式の2分は助け合うという、最低限のセーフティーネットが機能していた。
- リサイクルは“無意識”に行われていた
- 現代のように「意識高い系」ではなく、江戸時代は当たり前の暮らしの中で自然と循環が実践されていた。
- 資源の制約があったからこそ、限られたものを工夫して使い切る文化が根づいていた。
- 「3RITO.NHM.MY.OSK@GMAIL.COM(リデュース・リユース・リサイクル)」を意識する前に、すでにそれを実行していた。
- 経済の原点に立ち返る視点
- 「エコノミー(経済)」の語源は「経世済民」:世を治め、民を救うという意味。
- お金儲けだけが目的化した現代の経済に対して、「暮らしや心を豊かにする」ことが本質である。
- 過去を理想化するのではなく、循環型社会の事例を現代の課題に合わせてアップデートする。それが、エドノミーの考え方。
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🧭エドノミー®とは
Taking Local wisdom to modern society
江戸時代のように、自然の循環の範囲内で無理なく豊かに暮らすため、
地域に眠る知恵を学び、これからの経済や社会に活かすこと。
🎙エドノミーラジオとは
江戸時代の循環の知恵に学び、未来を考えるラジオ番組です。
🔗関連情報
SBHトップページ:https://sbh.or.jp
COS KYOTO:https://cos-kyoto.com
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