エドノミーラジオ祭り編 第5回 配信!「見せる祭り、見せない祭り」

祭り編 第4回では、神事の静けさと賑わいの熱が共存する「祭りの二面性」が語られました。
続く第5回では、その奥にある“祭りが続く本質的な構造”へと踏み込みます。

今回のキーワードは「見せる」と「見せない」。

伊勢神宮のように神だけに向けられた神事がある一方、
祇園祭や地域の祭りでは、人に見せることこそが文化を育て、継承を生む源泉になってきました。

また、横浜・栄区で途絶えていたお囃子が復活した背景からは、外の文化を取り入れ、
まずは「見せる」ことで人の心を動かし、地域の創造性を高めていくプロセスが浮かび上がります。

祭りはなぜ続くのか。

それは“楽しいから”というシンプルな真理と、緊張と緩和、競い合いと憧れが循環する“文化の仕組み”があるから。

今回も、現代の組織づくりやまちづくりにも通じる、多層的な学びがありました。

見どころ(聞きどころ)

  • 「見せる祭り」と「見せない神事」の二重構造
    • 伊勢神宮では人に見せることを前提としない神事が年間千数百回行われる
    • 一方、祇園祭の山鉾巡行や宵山は“見せる”ことで芸能が育つ場
    • 神事を兼ねる場では装束が正装に変わる=「見せる時」との明確な区別
    • “見せる”行為が憧れや継承、文化発展を生む
  • 創造性を生む「変化」と「風流(ふりゅう)」
    • 毎年同じ祭りを続けるために、実は細部では常に変化が生まれている
    • 衣装の新調、能面の制作、山鉾のデザイン更新など“工夫の蓄積”が文化になる
    • 「風流」とは、民衆の創造性の連続のこと
  • 横浜・栄区のお囃子復活エピソード
    • 途絶えていたお囃子を外部の力を借りて、“まず地域の人に見せる”ことから再興
    • 「自分もやりたい」と思う人が増え、地元に担い手のたまごが誕生
    • 古来の音色を完全に追えなくても、まずやってみてブラッシュアップすればいい
    • “本質が守られていれば形式はあとから整う”という創造的姿勢
  • 祭りが続く理由は「楽しいから」
    • 100年・1000年続く背景には、必ず“楽しさ”がある
    • 緊張(神事)×緩和(直会・賑わい)のリズムが「楽しさ」を生む
    • 地域ごとの祭りの場での比較・競い合いが創造性を引き出す可能性
  • 祭りは“芸能の創造の場”
    • 能、歌舞伎、文楽、人形浄瑠璃などはすべて祭りの場から誕生
    • 石見神楽では、中高生の舞が地域の誇りになり、子どもたちの結びつきに
    • 「見せる」「競う」「憧れる」が文化を強くするサイクル
  • 現代の組織論にもつながる“祭りの構造”
    • 緊張と緩和のデザインは組織にもそのまま応用が可能
    • イベントや発表の場があることで日常の努力が前に進む
    • “楽しいから続く文化”を組織にどう設計するか

祭りには、文化を受け継ぎ、継続させるための“仕組み”があります。

神に向かう静かな神事と、人に見せる華やかな賑わい。
その両方があってはじめて、祭りは命を持ち、人の心を動かす力を持ちます。

誰かに見せることで憧れが生まれ、憧れが継承を生み、継承が創造性を生む。
この循環は、地域文化だけでなく、現代の組織やチームにも通じる大切な構造です。

そして何より、祭りが続いてきた最大の理由は「楽しいから」。
緊張と緩和、真剣さと遊び心が交互に訪れる場だからこそ、人はそこに関わり続けたいと思うのです。

祭りは、文化の装置であり、創造性の源泉であり、コミュニティの未来を育てる舞台。

次回は、この祭りという“文化装置”を支える人と組織の関係性へと踏み込んでいきます。

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