【Report】水が文化をつくり、文化が人をつくる ― 舞鶴・丹後EDONOMY®の旅

古代から続く「水」と「ものづくり」の文化が息づく舞鶴・丹後エリアで、EDONOMY®プログラムを実施しました。
本プログラムは、地域の自然資源や暮らしの知恵に触れながら、現代の私たちの仕事や暮らしの“気づき”を得ることを目的にしています。

二日間の旅で、私たちは「水の街・舞鶴」「繊維の街・舞鶴」「自然と暮らしがつながる丹後」をめぐり、地域に根づく文化、産業、そして人の営みから多くを学びました。

■ 水の街・舞鶴

湧水が育んだ歴史と暮らし

旅のはじまりは、飛鳥時代創建と伝わる山寺・多禰寺。
舞鶴湾を見渡す境内には、多祢山から湧き出る伏流水が静かに流れ、みずみずしい景色が広がります。国指定重要文化財・金剛力士立像の迫力にも圧倒され、地域が育んできた信仰と祈りの歴史を肌で感じました。

続いて訪れた彌伽冝(みかげ)神社は、ものづくりの祖・天之御影命を祀る「技と手しごとの神社」。本殿の下には古くから霊水が湧き出し、暮らしを支えてきた水文化が今も息づいています。

その後訪れた「真名井の清水」では、澄みきった水と梅花藻、たくさんの生き物が共生する光景に、一同感動。住民が“コモンズ”として守り継いできたことが、豊かな生態系を保つ源であると再認識しました。


■ 繊維の街・舞鶴

海軍工廠から続く技術、そして新しい挑戦

舞鶴はかつて海軍工廠が置かれ、制服製造を背景に繊維産業が発展した地域。
近年の海外移転により転換期を迎える中でも、企業は蓄積した技術を活かし、新たな分野への挑戦を進めています。

今回は、刺繍工場「三葉商事」さんを訪問。
軍の徽章からアパレル、神社仏閣、個人オーダーまで幅広い刺繍を手掛け、従業員の9割が女性という職場では、柔軟な働き方の仕組みも整備されており、“地域の女性が活躍する場づくり”という点でも学びの多い時間となりました。

宿泊は、縫製会社・福井センイさんが立ち上げた「SEW STAY」。
古民家をリノベーションし、布のアート作品が飾られる空間は、ものづくり企業が生み出す新しい宿のかたちでした。


■ 丹後で出会う、自然とものづくり

古代から続く技と祈り

2日目は、舞鶴の漁師町「吉原入江」の朝散歩からスタート。
漁船が並ぶ水路と、どこか懐かしい町並みに、海の暮らしの息づきを感じます。
その後、舞鶴を後にして丹後へ。

丹後エリアの最初の訪問地は、元伊勢籠神社の奥宮・真名井神社。
こちらでも湧水が豊かに湧き、人々が古来より水を尊び、信仰とともに暮らしてきたことが伝わってきました。

つづいて、藤を使った古代布・藤織りを行う「遊絲舎」さんへ。
山で藤を刈り、皮を剥ぎ、繊維を取り出し、糸にして織り上げる——気が遠くなる工程を経て“布”が生まれます。
その手間と美しさに、ものづくりの原点を見つめ直す時間となりました。

午後は、秋祭りで賑わう大野神社へ。
子どもからお年寄りまでが祭りをつなぎ、地域の絆が世代を越えて受け継がれていることに胸が熱くなりました。

最後は八丁浜で潮風を感じ、大成古墳群を訪れ、遥か昔にこの地を治めた人々のまなざしに思いを馳せました。


■ 旅を終えて

“中今 なかいま”としての私たちへ

舞鶴・丹後は、湧き水、ものづくり、祈り、暮らしが折り重なった土地でした。
古代から続く営みを辿る旅は、私たち自身が「過去」と「未来」の間に立つ“中今”の存在であることを思い起こさせます。

いま、この時代に、私たちは何を受け取り、何を次へ手渡していくのか。

EDONOMYプログラムは、地域の文化や自然を“身体で”感じ、未来の一歩を考える旅です。
企業研修・教育プログラムとしても実施可能ですので、ご関心のある方はぜひお気軽にお問い合わせください。


Credit
主催:COS KYOTO株式会社
現地コーディネーター協力:作間 宏介

この記事を書いた人

COS KYOTO株式会社